あぁ

 こんばんはbukyoですよ

 さっそくワード。今回からワードから連想されるミニSSを付けちゃいます。

キョン 喜緑」 案外この組み合わせが好きな俺は多分カオスが好きなんだと思う
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「あれ?こんなところにわかめが……」
「呼びましたか?」
 振り向いたのはいつかこのSOS団に助けを呼び求めてきた喜緑さんだった。
「なんであなたが振り向くんですか?」
「なんとなく、です」
「そうですか」
「はい」
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ハルヒ キョン 乳首」  なんだこれ……
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「ねぇキョン
「なんだ?」
「乳首見えてるわよ」
「は?……あぁ、そうだった」
「どうしてそんな格好なの?」
「あぁ、お前が指定した罰ゲームだ」
「あ、そうだったわね」
「あぁ」
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 まぁ、こんなとこで。
 ところで、昨日、某長門スレでミニSSを投稿したのをここにも載せようかと思います



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 俺は疲れていた。かなり疲れていた。足が棒になるほど疲れていた。とにかく疲れていた。

 こんなに疲れている原因はなんだったか、と思い悩む必要はまったく無かった。そんなものはもうすでに分かりきっている。もちろん我らがSOS団団長様のご命令により、だ。いったいなぜ俺がそんなものに付き合せられなければならないのかというと、もちろん俺が雑用係だからだ。あぁ、働き者だぜ、俺は。
 ……などと自嘲たっぷりで陰険な思考でも黙々と仕事に打ち込む俺を誰か褒めてくれ。どうせ反論しても無駄なことは分かっている。ならば、少しでも早くこの仕事を終わらせるべきだろう。
 今頃みんなは何してるんだろうな。せめて朝比奈さんがハルヒの魔の手に掛かっていなければ俺は少しだけでも報われるのだが。
 さて、今俺が何をやっているのかというと、廃品回収とか言うヤツだ。家庭用品のゴミを拾ってきて再利用する、なんてハルヒにしては俺以外の誰にも迷惑をかけないパシリだな、などとパシられ精神旺盛なことをちょっとだけ考えてしまったのはだいぶ前の話だ。

 ハルヒに頼まれていたものを全て集め終えた。テーブル・椅子・扇風機・タンス……あとは細かいのばかりだ。部室に全て運び終える。
「あ、キョン、遅かったわねぇ」
「こんだけ集めるのは大変だったぞ」
「そ、じゃあタンスはここに置いてよ」
 やはり礼の言葉は無し、か。……なんかちょっとむかついてきたぞ。我慢しろ、俺。
 疲れ切っている身体に鞭を振るい、指定された場所に指定されたものを置いていく。せめて古泉あたりに手伝って欲しいのだが、副団長やらなんやらでハルヒストップをかけられていた。

 朝日奈さんのお茶により少しだけ心身共に回復し、今はもう活動を終えようとしている。長門の本がぽすんと閉じられる音が聞こえた。……早く帰って、寝よう。疲れた。

 家に着いて、すぐさま風呂に入った。その時に体の所々が筋肉痛になっていることに気付いたのだが、それにはあまり驚かなかった。いちいち気にしてられるか。眠いのだ。睡魔が確実に脳を攻撃している。やられるのも時間の問題だ。

 上と下のまぶたが完全にくっ付きかけた頃に、携帯が鳴った。……長門か。
「何の用だ?」
「わたしの家に来て欲しい。今すぐ」
「物凄く疲れてるから明日にしてくれ」
 眠いんだ。眠らせてくれ。
「今すぐに来て」
 俺はもう知ったこっちゃない、などと開き直って眠ろうとしたがなかなか寝付けない。気になる。……仕方無い。行こう。

 とまぁ、自転車を一っ走りさせて様々な関門を乗り越えて、着いたのは長門の部屋のドアの前。がちゃり、という金属が擦れる音と共に長門がひょっこりとそのドアの隙間から現れる。
「入って」
「あぁ」
 部屋の奥からなにやら良い匂いがしてくる。何の匂いだ?とにかく香ばしい。その匂いの発信源はなんだろうかと奥に進んでみると……なんだこりゃ。
 俺が目の当たりにしたのは豪勢な料理の数々。火のついていないローソクの立てられたケーキ。……もしかして、今日、お前の誕生日だったっけか?
「違う」
「じゃあ誰の誕生日だ?」
 長門はその黒く澄んだ瞳で俺をじっと見つめる。


「あなた」


「は?……あ…あ……」
 日付を確認する。……確かに、俺の誕生日だ。自分でも忘れていた。
「誕生日おめでとう」
 『ありがとう』を言おうとしたが、口が動かない。たった五文字なのに。なんでだ。
「あ……あ……」
 ちくしょう、目の前の光景が、長門の顔が、ゆがんで見える。
「ありが……と……な」
 声がかすれて、かなり情けない。
 目の前の少女の姿が、ゆらりと近づき、気付けば俺は暖かいものに包まれていた。





「……たまには、わたしに甘えるといい」
 耳元で聴こえた長門の声は、やはりいつもどおりの平坦な声だった。
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 もう寝ます、では