うわあああ

 忙しいのに無理して今、いきます!bukyoです!
 ついさっき長門スレに投下したミニSSを後で載せるんで、ワードSSは勘弁して


 ワード
長門 同じ ギター」 ギブソンSGスペシャルホワイトですよー



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キョンside〜
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 まるで燃えているかのような紅い夕日と誰もいないと錯覚するほどの静けさに包まれ
ながら、俺は窓辺から遠い風景を眺めている。しかし、その夕日に美しく彩られた景色は
俺の心にまでは届かず、俺はずっと考え事をしていた。……今、ここで……?

長門
 俺が無機質に名前を告げると、”そいつ”はゆっくりとした動きで本のページに向けてい
た視線をこちらに向ける。
「なぁ、言いたいことがあるんだ。聞いてくれるか?」
「……」
 その首が縦に揺り動かされる。
「あのな、長門。実は俺……」
 言えるのか、俺に。
「好きなんだ」
 本当に、今でいいのか……?

 俺にとってはあまり見慣れない夏服の長門。そいつの指先が、すこしだけ、震える。



「その本が」
 言えない。言える筈が無い。「お前が」、そのたった4文字が。俺は、臆病者だ。
 目の前で俺の言葉を黙って聞いていた”そいつ”が薄い唇を開く。


「わたしは、好き」




「……この本が」
 俺の目の前の少女は、また、その指先を震えさせていた――……。


―――――――
長門side〜
―――――――
 
長門
 彼に呼ばれる。それは、わたしの名前。視線を紙媒体情報から彼へと移す。彼は何かを
言おうとしている。それが何なのかは、わたしには分からない。
「なぁ、言いたいことがあるんだ。聞いてくれるか?」
「……」
 聞く。聞かないはずが無い。

「あのな、長門。実は俺……」
 何を、言うつもりなのだろう。



「好きなんだ」

 ……エラー、聴覚情報に異常が発生。確認。異常が見つからない。保存された彼の言葉を
再生。『スキナンダ』。これが、もし、わたしの聴覚器官の異常でなければ、おそらく……いや、
彼に限ってそういうことは。しかし、わたしには……任務が……でも……断れない、断りたくな
い。わたしも彼に対して特別な感情――これが、感情と言えるかどうかは分からない――を
少なからず抱いている。言いたい。『わたしも』、を。


「その本が」
 ……わたしの、早とちり。迂闊だった。主部に当たる言葉を彼は発していなかった。
 彼は困惑した表情を浮かべている。わたしは……




「わたしは、好き」
 言いたい。『あなたが』。






「……この本が」
 彼は、少しだけ悲しそうな瞳を浮かべたまま、何も言わずに、窓辺の方に向きなおした。